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5/25(月)開校記念式典、保護者の皆様のご協力に心から感謝

今日5/25(月)は、開校記念式典でした。私は、二つの大学の学長と一緒に授業を見て回りました。すべて紹介したいところですが、紙面の都合上(というか、正直に言うと、私の能力の限界で)ジョンの英語と野口の算数のみ紹介いたします。

Multiple intelligence・・・ジョンの英語
最初に、彼女たちの目を引いたのは、ジョンの英語の授業でした。今日のジョンの授業は、
「How was your weekend?」で始まりました。「I go to the Disney land.」「んー、GO―?」「あっ、wentだ!」・・・「気付き」です。ジョンは、最近「否定」は行いません。「肯定」により、子どもたちが自ら気付くように、ファシリテートしています。
 しかし、それだけで、いくら英語の学習歴があるからといって、1Bの子どもたちが、これほど英語力を伸ばすことができるわけではありません。実は、ジョンは子どもたちが「英語」に、いや、「英語による学び」に、主体的に参加できるよう、さまざまな工夫を行っています。
 その一つは、視聴覚室での学びです。Musicの授業ですが、ジョンと大坪さんと子どもたちがプロジェクターで映し出された映像を見ながら、体を動かし大きな声で歌を歌っています。「It’s a rainy tacos.・・・」その迫力に、わたしはちょっと圧倒されました。
 ジョンは、私に時々、「Multiple intelligence」について説明してくれます。「キタサン、ヒトは生まれながらに8つの知能というか、潜在能力ヲモッテイマース。「個性」はここの知性の組み合わせでキマルンデスネ。八つの潜在能力のうちのいくつかをうまく伸ばしてあげると、ほかの潜在能力もうまく成長スルンデス。そういう環境をウマクツクル必要ガアルンデース。」「なるほど、日本の教育は、やや言語スキルと数学的スキルに偏っているように思えるよね。」
 こういう考えで、ジョンは、英語の学びを「視聴覚室」を使って行っているんですぞ。もちろん子どもたちは大喜びです。「リズム・音楽的知能」や「身体的・運動的知能」がフルに発揮されています。それにより、「言語的知能」も触発されて、どんどん英語を使えるようになっていきますぞ。わたしはもう、子どもたちの話す英語についていけなくなりましたぞ。



 ジョンの授業の面白さは、まだまだたくさんあって尽きることがありません。その一つが「Zoomer」です。この話は、次回にいたしましょう。「Zoomer, sit down.」「Zoomer, roll over.」「Zoomer, lay down.」・・・子どもたちの大きな声。
 ジョンは、子どもたちに、Zoomer(ロボット犬)を、英語でしつけさせようという計画を立てたんですな。これは、子どもたちにとって、やりがいがあり、強い関心があり、チャレンジングな作業ですな。夢中になってやっています。いたずら好きなジョンは、さらに、自分自身がZoomerになって転げまわったり、子どもたちがZoomerになって跳びまわったり・・・。これは、すごくやりがいがあり、楽しく、そして、大変効果のある学びです。こういう学びが、英語力の大変大きな慎重に繋がっているんです。
 わたしは、早ければ9月頃から、英語の読み書きの学びをやれるんじゃないかと考えています。「読み」は、子どもたちの知的好奇心を伸ばす学び出ないと、長続きしません。いくつもの英語の授業の方法が小学校の教育の中に取り入れられても、あまり芳しい効果が上がっていないのは、「子どもたちの知的好奇心を伸ばしながら英語を読む」という学びが行われていないせいでしょうな。
 開智望小学校では、CLIL(Content and Language Integrated Learning)という英語教育法を行う予定です。これは、教科内容を題材にさまざまな言語活動を行うことで、「聞く、話す、読む、書く」の英語の4技能を高める学びです。こういっても、イメージできないと思いますので、三島さんの1Aの国語の授業を英語でやると考えるとちょうどいいでしょう。こんな感じになります。(あくまで、イメージですが)

Now, please look at this picture.


This is an African elephant.
Let’s compare an African elephant and a hippopotamus.





The nose of an elephant is long.
There are other any big differences.

Please watch carefully.・・・・・


こういうふうにして、子どもたちの知的好奇心を高めながら(というか、読めば読むほど子どもたちの知的好奇心が高まってきます)、テキストを読み、ディスカッションして、さらに読んでいくという、内容を理解しながら、しかも、概念的な思考を行いながら、英語の力を高めていくというのが、CLILです。この方法は、ジョンと坂本さんと私とで研究・開発し、岩槻の総合部で実験して鍛えてきました。また、「Oxford university press」(出版社)の教材の利用法の専門家諸氏にも見てもらい、「これなら大丈夫」と太鼓判を押してもらいました。これを開智望でやれる日が来るのを、私たちも楽しみにしているのですぞ。


こんな授業ならば、私、算数好きになったかも・・・・
探究型の算数の授業


二年生の算数の授業です。野口君がやっています。
月曜日の開校記念式典に参加した教育関係者の皆さんが、長い時間足を止め、教室の中に入って様子をよく見ていたのは、二年の算数の授業でしたぞ。
前回は鈴木さんの1年生の算数を紹介しましたが、そこで、イギリスの算数のテキストの話をしました。今回はその続きです。
つぎの写真は、日本の二年生の算数のテキストです。単元は「かけざん」です。





つづいて、次の写真はイギリスの二年生の算数のテキストの写真です。単元はやはり「かけざん」(Multiplication)です。




どうです。ごらんになって、なにかお気づきになりませんか。
子どもたちもよくやっているConcept based thinkingの中の、「Perspective」から考から考えて見ましょうか。
国際バカロレア初等教育プログラムは、子どもたちが、さまざまな観点から考えることにより、「単純化」に陥るのを防ぎ、深く考え、正しい解釈を発展させる気質を子どもたちの中に育成するという目的で「Perspective」という概念から考えさせるようにしているんですな。これをやらないと、算数の学びでも、子どもたちは「深く考える」ちゅうことがうまくできず、「単純化」に陥ってしまうことになるのですぞ。
閑話休題。よく比較してみてください。だいぶ違うでしょう。日本のテキストは、やはりスキルの習得を目標にしているようですな。でも、それ自体は、なかなかすばらしいことですぞ。インドでは、小1で、20×20まで、(あるテキストでは20×40というのもあって、わたしゃ、びっくりしました)の九九を覚えるんですな。数学のできる民族というのは、このあたりからちょっと違いますな。日本の九九も整数のかけざんを語呂よく覚えるという点では大変優れています。日本の高学力の一因には、九九でかけざんを覚えることがあるのは間違いありません。
しかし、高校二年生で数学ができなくなる生徒がたくさんでてきます。かく言う私もそうでした。高校二年でやる数学は、数�Uで、式と証明・複素数と方程式・図形と方程式・指数対数等、 数Bで平面ベクトル・空間ベクトル数列・数学的帰納法等、です。どういうことかというと、計算力だけではわからなくなってしまうんです。「なんでそうなるのか」「そこにどのような規則性があるのか」等を考える力が育っていないとだめなんです。
では、イギリスの教科書はどうでしょうか。いきなり「Discover」ですよね。2の段の、あるいは、3の段の「かけざん」はどんな数字の並び方をしているのか、そこにどんな規則性があるのか、そういうことを、教師が教えるのではなく、子どもたちが自ら発見していく。算数のテキストは、そういう目的で作られているんです。
で、野口君の算数の授業の様子に戻ります。つぎの写真を見てください。




いま、子どもたちは、数表に、2の倍数はアカ、3の倍数はアオ色などと、色を塗りながら、使って、さまざまな発見をしているところです。
 ある子が言いました。「20という数は、いろんな色が塗られているよ。」ある子が言います。「20は2と4と5の倍数だからだよ。」これ、逆に考えると、約数についてもわかり始めているんですぞ。みなさん、これ、小2の授業ですよ! 学習指導要領では、倍数と約数は、小5で学ぶのですが、開智望小では、二年生が、自力で発見しているんです。
 獲得した知識は、もっと確実なものにしていかなければなりません。それが、月曜の授業でした。
 二年生は、野口君が用意した図形に線を引いています。





楽しそうですな。2×12、 4×6、 6×4等が図形の中に表現されていきます。図形の中に2×12、 4×6、 6×4等を発見しているといってもいいかもしれません。




こういう作業を通して、8×10と16×5が同じであることを発見しました。これは、実は大発見でして、後で分数の理解にもつながって生くのですぞ。
しかも、知識を体系化しているんですぞ。こういう探究的な学びが思考力を高めるのは言うまでもありません。それが将来、高い数学的な思考力につながり、指数だの対数だの、数学的帰納法だの、複素数だの、屁でもなくなるんですな。ある先生がおっしゃとりました。「こんな授業ならば、私、算数好きになったかも・・・・。」
 でも、計算力もトレーニングしなければなりません。つぎの写真は、「昼の学習」の写真です。




本日は、以上です。