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●風邪をひいて分かった子どもたちの集団としての力と自発性の芽

教育観

 

こんにちは、開智望小学校広報担当の野口です。
いつも開智望ブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、毎回開智望小学校の教育について紹介しております。

 

・あなたがいないと、お子さんはどうなるでしょうか。

 

先週、私はめったにひかない風邪をひきました。

病院に行って、他の教員に授業を代わってもらいました。

 

自己管理の甘さを反省するとともに、子どもや保護者の方から

「先生、体調大丈夫ですか?無理しないでください」とお言葉をいただき、

色んな方に支えられているなあ、と再認識しました。

 

そういえば、私が小学生の頃は、風邪で学校を休むと教育番組を見られるわ、

母親がいつもより優しくリンゴなどをむいてくれるなど、いい思い出しかありません。

 

そんなわけで、私がいないいつもの教室。

子どもたちはどう動いたのでしょうか。

 

「のぐよんがいないから、掃除がんばろう!」と言った子もいれば、

「ふざけちゃおー」と掃除から逃避した子もいるようです。

 

 

 

大人が見ていない時の子どもの行動にこそ、彼らの成長の実体があるのかもしれませんね。

 

少し、昔ですが、私が家庭教師をしている時、

家庭教師をしていない時間帯に、どれだけ勉強しているのか?を大切にしていました。

 

1週間の学習記録を毎週提出してもらい、勉強ができなかった時間帯はその原因を考えます。こうしたやり方で、結果的には劇的に成績が上がりました。

 

もし、あなたのお子さんが1人で家にいたら、どう振る舞うのでしょうか。

ちゃんと勉強するのでしょうか。

電話は出られるのでしょうか。チャイムが鳴ったら、もし地震が起きたら・・・

 

普段から、大人がいない時でも子どもたちがきちんと振る舞えるようにすることこそ、

私たちの役割だと考えます。

 

自分で授業していない時も、こっそり教室を覗きます。

すると、「やべ~」と私と目が合って姿勢を正す子もいますね。

 

普段から「もし自分がいなくても子どもたちがきちんと動けるように」ということを

念頭に、さらに子どもたちと接していこうと思いました。

 

・集団としての力を育てる

 

開智望小学校では、グループワークが多く、子どもたちがいつも助けあっています。

きちんとエッセンシャルアグリーメントという自分たちで作ったルールを大切にしています。

 

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授業中立ち歩いてしまったり、お友だちに迷惑をかけた時は、

「先生は別にかまわないけど、みんなはどう思う?」

「この子の失敗を許せる?」

と問いかけます。

 

こうした積み重ねで、少しずつ自分たちで行動できるようになってくれるといいですね。

 

・個別には約束

 

上記の集団づくりを行っても、個別にはどうしても約束を守れない子もいます。

それでも、私は何度裏切られても約束を続けます。

 

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こうして「指きりげんまん」をして、

失敗したら、また約束をします。

 

・さらに、1.1になるには?

 

大人がいないと、きちんと動けない子が「0.9」だとしたら、

それを「1.0」まで成長させてあげることが、最低限の学校や家庭の責任だと思います。

 

しかし、さらに「1.1」の人(付加価値を出せる人)になるためには何が必要なのでしょうか。

 

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○自発性の芽

 

時おり、子どもに関する愉快な投稿記事が新聞に載っていて、我々を楽しませてくれる。私が記憶している傑作のひとつは、病院の待合室で待っていたら、小学生が、壁に取り付けられた小箱に向かってしきりに「アー、アー」と言っていた。近寄ってみると、その箱には「患者さんの声をお聞かせ下さい」と書いてあったという。

 

さて、こういうとき、この子の親はどういう対応を示すのだろうか。

 

(中略)

 

こんな記事もあった。幼稚園で買わされた本を孫がもってきたので、見ると、次のような問題が載っていた。「子どもが3人います。イスが2つあります。イスに座れないのは、何人ですか。」読んで孫に答えさせてみた。孫は答えた。「かわりばんこにすわれば、みんな座れるよ」と。

 

大人の予期しないような素晴らしい答である。そして「社会」なら、これはまさしく満点の答である。

 

しかし、この問題はおそらく、教育者をもって自任する大人が、子どもの心も知らずに、幼児向けの「算数」の問題としてつくったものであろう。そこで、この子どもの答には?がつけられることになる。

 

こんな方式で、最初から、細分化された「知識」のみが与えられ、それにしたがって一律に「成績」がつけられている教育の現状は、実に空恐ろしいものだと言わざるをえない。

 

各個人の自発性と全人的な要因を重んじるようなものに、子どもへの対応を改めて行かなければならない。

 

渡辺正雄『科学史の小径』(丸善株式会社)

 

科学史の小径

科学史の小径

 

 

大人から見たら、へんてこに見える子どもの行動でも、

彼らにとっては何かしらの意味があるのですね。

 

というわけで、今回のブログは

 

「大人がいなくても子どもたちが動けるように、普段から集団としての力を育てることが大切」(まだまだとっても不十分ですが・・・)

 

「それでも動けない子とは、約束をすること」

 

「さらに、主体的な子になってもらうためには、自発性の芽を潰さないこと」

 

この3つをお伝えしようと思って書きました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。