●[国際バカロレアの何が良いのか]を夏休みに改めて考えてみました。

夏休みも残すところ10日となりました。

子どもたちは今頃貴重な体験をたくさんしていると思います。

この秋にお受験をお考えの保護者の皆様とお子さんたちは、ご準備に励まれていると思います。

 

このタイミングで今一度、国際バカロレアの何が良いのかを考えてみました。

 

ぜひ、長文ですが、お付き合いください。

 

目次)

1.国際バカロレアとは何か。

2.国際バカロレアの良さとは何か。

3.開智望と国際バカロレアの関係

4.国際バカロレアは新しいのではなく、実は●●●な教育

 

 

1.国際バカロレアとは何か。

 

国際バカロレアとは何か。それは、探究心と知識と思いやりのある世界平和に貢献する若者を育てようとする一貫した教育カリキュラムです。

 

国際バカロレアについて|マレーシア専門留学エージェント荒木隆事務所

3分で知る!国際バカロレア | By The International School Times

 

すでにご存じの方も多いと思いますので、まだの方は上記でご覧ください。

 

 

2.国際バカロレアの良さとは何か。

 

一言でいえば一貫教育により、21世紀に必要な力が身につくということです。

 

お時間がある方は、次のリンクの資料を是非ご覧ください。

 

一貫した国際教育に向けて

http://www.ibo.org/globalassets/publications/towards-a-continuum-of-international-education-jp.pdf

 

一部引用してまいりましょう。

 

21世紀を生きるための効果的な学習とは、以下を踏まえたものです。

・知識ベースは急速に拡大しており、学習者には、ただ知識を習得するのではなく、知識を処理し判断することが求められます。
・世界は急激に変化しており、学習者には、ただそれに対応するだけではなく、未知を予測し変化に適応することが求められます。
・就職志願者には、スキルや学習を転移させる能力がより一層求められます。
・協働して物事に取り組んだり、問題解決したりすることを学ぶことが、ひとりで取り組むことを学ぶのと同じくらい重要になっています。
・脳がどのように学習するかについて深く解明されてきており、「指導」と「学習」はそれを踏まえたものでなければなりません。
・学習者が効果的に活動するためには、学習者の自信を育てることが、学習面での成長と同様に重要です。認知能力に加えて、情緒面も学習において重要な要素です。
・建設的な批判的思考は、個人および集団の生存に必要な手段です。児童生徒は、無意味なものと意味のあるもの、真実とプロパガンダを見分け、十分な情報に裏づけられた自分自身の考えによる判断を下せるようになるために学習しなければなりません。

 

「指導」と「学習」の方法

・学び方を学ぶ
・体系的な探究
・批判的思考

 

以前もお伝えしましたが、こちらの本もとっても参考になります。

国際バカロレア構成主義の学びについて、きっと理解が深まるはずです。

 

学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)

学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)

 

 

今まで(20世紀後半)は、世間を見て、良い子育ての方法は一つとされていました。

そうすると望ましい子育ても一つです。すなわち、みんなと一緒にしていればいいと。

そして、みんなと一緒に成長して、特に考える力や表現する力も必要とされてはいませんでした。

 

 

しかし、21世紀になりました。

時代は大きく変わってしまいました。ここではあまり申し上げられませんが、生き抜くのが非常に困難な時代です。自由といえば聞こえはいいですが、ある意味で弱肉強食。

子どもたちが大人になる頃には、うかうかしていると仕事にあり付けず、大変な事態になっているかもしれません。

 

もちろん環境問題や紛争などもあり、答えがない問題を解決していかなくてはなりません。

 

私自身、中学校から塾に行き、高校は進学校。大学受験では夏休みに400時間勉強し、最後は身体を壊しながら現役合格。そして、大学では就職活動戦線を勝ち抜き、社会人になってからは安定した毎日が待っているはずでした。

 

ところがどうでしょう。社会に出れば待っていたのは「自分の無力さ・無能さの痛感」でした。

 

どうして今まで大人の言う通りにがんばってきたのに社会に通用しないだろう。

なぜなんだ?!

 

そうした怒りにも似た想いから、本当に子どもたちにとって役に立つ教育をしたい。

そんな想いで小学校の教員免許を取った日がありました。

 

今では、自身の経験を踏まえ子どもたちに考える力を付けたい、どんな困難にも負けない生き抜く強さを身に付けてほしいと願っています。

 

社会人経験を経た私から見ても国際バカロレアの探究の方法は理に適っていると思います。

最近話した理系の大学院を出た研究者の方々に国際バカロレアの話をしても

「それはいいね!それだったら大人になってからも役立つよ」とうれしい言葉をもらいました。

 

3.開智望と国際バカロレアの関係

 

国際バカロレアは、日本国内ではずっとインターナショナルスクールを中心に行われてきました。

 

世界で生きるチカラ---国際バカロレアが子どもたちを強くする

世界で生きるチカラ---国際バカロレアが子どもたちを強くする

 

 

東京インターナショナルスクールの坪谷先生には望小も大変お世話になっています。

多くのインターナショナルスクールでは探究の授業がたくさんあります。

 

しかし、国語や算数、社会などのシングルサブジェクト(教科の授業)は多くありません。もちろん例外もありますが、シングルサブジェクトがないことによって、デメリットもあります。

 

それは何かお分かりになりますか。

 

 

詳しくは、説明会でお話ししたいと存じます。

f:id:kaichinozomi:20160817173950p:plain

 

説明会予約フォーム - 開智望小学校

 

探究の授業はもちろん、国語や算数、そして英語もきちんとやる。

また異学年齢学級で社会性を養う。

 

国際バカロレアの強みを活かしつつ、

国際バカロレアでは、そこまで重視されていない教育の重点に力を入れているのが

開智望小学校です。

 

また、開智望小学校は開校2年目の学校です。

「新規開校でゼロから作り上げて大丈夫なんですか?」そんな声を説明会では保護者の方からいただくこともあります。

 

しかし、国際バカロレアは全世界で行われているのです。

なぜ、国際バカロレアは世界で通用するのか? | Central Forest International School Tachikawa セントラルフォレストインターナショナルスクール立川 国立・立川のプリスクール・キンダーガーテン

 

この記事によると世界で最も優れたインターナショナルスクールは、

インターナショナルスクール・オブ・ジュネーブとのこと。

 

インターナショナルスクール・オブ・ジュネーブは、探究プログラムを公開しています。

A bespoke curriculum for every child | Ecolint | International School of Geneva

 

ご興味があり、英語が得意な方は、是非

Campus des Nations - PYP (EN)

こちらをダウンロードしてみてください。

 

こうした人類が共有すべき知的財産の力を借りて、開智望小学校の探究は設計されているのです。だから、安心してください。

 

 

 

4.国際バカロレアは新しいのではなく、実は本質的な教育

 

さて、国際バカロレアは新しい教育なのでしょうか。

 

そんなことはありません。

 

かつて、日本には林竹二先生という方がいらっしゃいました。

 

ご存じですか。

 

 

f:id:kaichinozomi:20160817174725j:plain

 

林 竹二(はやし たけじ、1906年12月21日 - 1985年4月1日)は日本の教育哲学者。栃木県矢板市の生まれ。東北学院に学び、のち1934年旧制の東北帝国大学法文学部哲学科を卒業。専攻はギリシア哲学。プラトンについての論文がある。またソクラテスの問答法を下敷きにした人間形成論を構想した。

晩年は、足尾鉱山事件田中正造に関心を寄せ、評伝を書いた。また、斎藤喜博の影響を受け、全国各地の小学校を回って、自ら対話的な授業実践を試みるなど、教育の現実にかかわる姿勢が関係者の共感を呼んだ。「授業・人間について」は、本として刊行された他、グループ現代により映像化もされ、また写真集も出ている。小学生を対象に行った授業で野生児アマラとカマラの絵を教材として提示し、人間とは何かという問いを児童に投げかけている。

 

ウィキペディアより

 

かれについての記事はこちら

学んだことの証しは、ただ一つで、何かがかわることである。 | きょうのことば | 読むページ | 大谷大学

「授業」とはなにか―林竹二先生から学ぶ―①-教員採用試験対策/教師・教職の募集情報|教員ステーション

 

 

林先生は、探究の授業を今から30年以上前に行われていました。

 

探究とは、何でしょう。

 

最も広義に捉えるならば、探究とは、児童生徒が現在の理解レベルから、より深い、新しい理解レベルへと移行するためのプロセス

 

『一貫した国際教育に向けて』上記参照より

 

余談になりますが、望小学校の北村教育コーディネーターは私にヘーゲルを読みなさい。と2年前から言うんですね。

 

そこで、内心<なんでこんなもの読むんだ?>

<北村先生の変わった考え方にはついていけない!?>

と思うのです。

 

実際、この論文は難しすぎますし。

ヘーゲルの論理学の判断論に於ける「特殊」の役割

http://www.kaichi.ac.jp/wp-content/themes/kaichi2/images/library/kiyo15/kiyo15_03.pdf

 

しかし、ヘーゲル精神現象学や論理学、『資本論』を読むと

国際バカロレアの探究が少しずつ分かってくるんですね。

 

とても不思議です。人間には「Connection」する力が隠されています。

<あ、このことかもしれない。資本主義の分析は個別具体的なものから、だんだんと普遍的なものに迫っていく。子どもたちも目の前の個別具体的な物を分析することによって、だんだんと抽象的な概念がわかってくるんだ。

 

さらに、普遍的だといったん思ったものが実は非本質で、その限界にぶち当たる。それこそが普遍だと思っていたものが実は普遍ではなく、特殊だったんだ。なるほど、みんなが普遍的だと思っていた資本主義が実は特殊だったと言っているのかもしれない。>

 

こうして私自身の探究も深まっていきました。

 

林竹ニ先生は、授業とは事件を起こすこと。

こうおっしゃっています。

 

同じだと思っていたことが実は違うこと。

違うと思っていたことが実は同じこと。

 

こうした世の中の不思議を発見し、その正当性を確立し、

確立した正当性が、新たな物や現象によって壊される。

 

運動であり、ダイナミックなものが探究だとだんだんわかってくるんです。

教員は夏休みの宿題としてPYPのやり方自体を批判的に考えるという課題を行いました。

 

子どもたちに探究してもらうためには、自分たちがまず探究する。

率先垂範しながら、子どもたちに本質的な探究をしてほしい。

 

これが開智望のスピリットです。