読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

●Organizeとは何なのか?~2学期の1・2年生の探究「How We organize Ourselves」より

こんにちは、開智望小学校広報担当の野口です。
いつも開智望ブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、毎回開智望小学校の教育について紹介しております。

 

2学期が始まりました。

 

kaichinozomi-daily.hatenablog.com

 

こんがり日焼けして、少し大人になって帰ってきた子どもたち。

夏休みは"遊び"に"探究"に充実した日々を過ごしていたようです。

 

夏の探究の一例)

 

◯昨年は磁石でロボット作成

→今年はロボット教室で習ったことを踏まえて坂道を上るロボットを作成

 

f:id:kaichinozomi:20160830160722j:plain

 

◯昨年は安曇野について調査

→今年は安曇野の昆虫食などをさらに深掘り

f:id:kaichinozomi:20160830160827j:plain

 

「探究は続くよ、どこまでも」ということで昨年の探究で達成感を得た2年生が

さらに、深く・広い探究をしてくれて嬉しいばかりです。

 

9月3日(土)は夏の探究の発表会があり、午後には説明会があります。

説明会の参加者の皆様には子どもたちの夏の成果をご覧いただけますので、

奮ってご参加ください。

 

説明会予約フォーム - 開智望小学校

 

◎Organizeとは何か。

 

さて、1・2年生の2学期の探究は、

「How We organize Ourselves」です。

 

日本語にすると、「私たちは自分たちをどう組織しているのか」となります。

 

organizeとはどんな意味なのでしょうか。

 

organize は,organization(組織)という単語の動詞形。
なんか,いかめしい感じがしますが,日常的なことばとして使います。
organize の基本的な意味は,
「全体がうまく機能するように,個々のものを順序よく並べる」。

鍵盤が順序よく並んで,全体として1つの楽器になる organ(オルガン)も関連語です。

参照:

Organize ってどういう意味? ( 中学校 ) - 池村大一郎の英語学習おもしろダイアリー - Yahoo!ブログ

 

 

「全体がうまく機能するように、個々のものを順序よく並べる」こと。

 

この1文を読むだけでも子どもたちと一緒に行う探究の幅が広がります。

 

全体がうまく機能するように個別のものが順序よく並べられたもので何が思いつくでしょうか。

→パソコン、iPhone、サッカーのポジション、駅の路線図、などなど、身の回りには上手に組織されたもので溢れていますね。

 

このように、ある視点を持って世の中を見渡すと、バラバラだった個別の事象が結びついて見えてきます。

 

1年生は「1つのもの(商品)」などを注意深く分析して、バラバラに分解していきます。

イチゴのショートケーキは何でできているのか。

イチゴとタマゴと何だろう、と考えていくのです。(Connectionで考える)

 

そして、次にPerspectiveで考えます。

イチゴのショートケーキに関わる人ってどんな人がいるんだろう?

ケーキ屋さんに、材料を運ぶ人、そしてお客さん、もしかするとケーキの入れ物を作る人のいるのかもしれないね。

 

最後は、Responsibilityで考えます。

人間と環境の関わりから、私たちの責任について考察していくのです。

イチゴのショートケーキという1つのものについて、上記のように探究をしていくと

子どもたちはこんなことを思うでしょう。

「こんなにたくさんの人が関わっているんだな。ケーキ屋さんの工夫がわかるとケーキを大切にしないとね。」

「ゴミがたくさん出ると地球にとってよくないから、残さないで食べよう!」

 

イチゴのショートケーキを探究していくことで、

知識や概念的思考(Connectionなど)、そして態度が育まれていく様子がお分かりになりますか。

 

実は昨年こうした探究を行った今の2年生、夏の探究で素晴らしい調査をしてきました。

 

f:id:kaichinozomi:20160830162802j:plain

f:id:kaichinozomi:20160830162821j:plain

f:id:kaichinozomi:20160830162833j:plain

 

最後のまとめの「たとえば」がまさにResponsibilityですね。

 

この2年生の子は、川の汚れという問題意識に対して、どこが一番汚れているのか。

その原因は何なのか。そしてどうすればきれいになるのか。

大人顔負けの力強さで探究をしてきました。

 

国際バカロレアの探究では、単なるアクティブラーニングではなく、

まさにこうした全人教育といえる、深くて広い探究を実施しようとしているのです。

 

閑話休題

1年生は「個別のもの」を中心に注意深くそのもの自体を分析して、そのものと他のものや人との関係を探究していきます。

 

2年生は、もう少し広く「組織やコミュニティ」に目を向けます。

 

公園やコンビニ、そしてディズニーランドなどをまずは要素に分解します。

次に、以下の問いかけをしていきます。

 

コンビニには、何があるんだろう?(Form)

コンビニには、どんな人が働いているんだろう?(Function)

コンビニには、お客さんに「便利さ」を提供するためのどんな工夫をしてきたんだろう?(Changeなど)

 

1年生でも2年生でもコンセプトといって概念的に考えるための視点、切り口を用いることによって、どんどん考える力を身に付けていくのです。

 

 

 

この本でも再三日本の教育では考える力が育たないと言われています。しかし、教育の世界では、具体的にどうすれば考える力を育めるのか、その方法があまり考えられていないのです。

 

幸い私たち開智望小学校では、国際バカロレアフレームワークを用いて日頃から、

8つのコンセプトを用いて探究をしています。

 

それらによって、どんなトピックを与えても、自分なりに考えることが徐々にできるようになるのです。

 

もちろん8つのコンセプトが全てではありませんが、考える切り口があるととっても便利ですね。

 

本題に戻ると、2年生はディズニーランドなど人を集める場所にはヒミツがあることを探究を通して会得していきます。

これが前半のインプットになります。

 

そして、後半は自分たちで人が集まる場所を作っていくのです。

 

kaichinozomi.hatenablog.com

 

kaichinozomi.hatenablog.com

 

今年も10月に開智のぞみまつりが開催されます。

そこに向けて自分たちで企画・運営していくのです。

 

多くの小学校では、行事は行事のためだけ、工場見学は工場見学だけに終わってしまいがちです。

 

そうではなくて、私たちは、

工場見学を通して、

開智のぞみまつりを通して、

「How We organize Ourselves」ということを学んでいくのです。

 

Organizeですから、多分に工夫の余地があります。

「全体がうまく機能するように、個々のものを順序よく並べる」のですから、

 

もっとよく並べる方法があれば変えていいわけです。

全体がうまく機能するように創造的に考えられるわけです。

 

これまでの教育では正解ばかりが溢れていました。

しかし、大きなテーマが与えられることによって、より考える余地が生まれ、

子どもたちが主体性を発揮しやすくなります。

 

小学校のうちからOrganizeという概念を身をもって学んでいけば、子どもたちが大人になる頃には、もちろん選挙に行くでしょう。もちろん街づくりや起業なんてする子も出てくるかもしれません。

 

今回紹介した川の汚れについて探究した子の将来なんて、楽しみで仕方ありません。

 

今後も探究の様子は随時発信してまいりますので、ぜひお楽しみに!