●菓子工房 あおい さんにインタビューしました!(白熱探究レポートと"上滑りにならない"探究の流れ)

こんにちは、開智望小学校広報担当の野口です。
いつも開智望ブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、毎回開智望小学校の教育について紹介しております。

 

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・2学期の探究が本格的に進んでいます。

1年生は工場見学に行って、物ができるまでの流れを学んでいました。

2年生は、How We organize ourselvesを1年生よりも高度なレベルで進めています。

 

 

kaichinozomi.hatenablog.com

 

・低学年の探究活動は、文献調査よりもインタビュー

 1期生である今の2年生は開校以来ずっと探究という授業を受けています。他の小学生よりも、もちろん発表には慣れていますし、グループワークもお手の物。

もちろん体調や天候、精神的な影響により上手くいかないこともありますが小学校低学年とは思えないパフォーマンスを発揮します。

 

疑問を持ち、仮説を立てて、調査し、まとめて、発表する。

 

この中でいつも教員として苦戦するのが調査です。

インターネットのサイトの漢字に全て手で読み仮名を書くことも珍しくありません。

そのまま使える図鑑はほぼありませんし、教科書と比べても難しい用語が多い本はまだ調査に使えません。

 

夏休みの探究では子どもたちはインタビューを頑張っていました。

中には20~30名近くに自分でインタビューをして、グラフに結果をまとめている子も。

 

これだ!と思い立ち、今回の探究ではインタビューを実施しました。

 

2年生の探究のセントラルアイディア(身に付けてほしい世界観・深く本質的な知識)は「私たちは目的のために仕組みを作る」です。

 

その中で色々な組織の目的と仕組みの探究を行っています。

 

もちろん巷で言われているような探究サイクルにも則っています。

 

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http://www.edu.city.kyoto.jp/sogokyoiku/kenkyu/outlines/h23/kiyou/554.pdf

 

たとえば、

課題の設定)

★人気のケーキ屋さんと、そうではないケーキ屋さんは何が違うんですか?

★何人くらいでケーキを作っているんですか?

★ケーキ屋さんがなくなってしまったらどうするんですか?

 

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授業前に突撃電話をして、なんとすぐに答えていただきました。

 

tabelog.com

あおいさんのケーキを普段からよく食べているという2年生の女子。

 

楽しそうに上記の質問をしていました。

 

★人気のケーキ屋さんと、そうではないケーキ屋さんは何が違うんですか?

→ケーキの種類がたくさんあった方がいいし、お店を可愛くしたり色々な工夫をしています。

 

★何人くらいでケーキを作っているんですか?

→3名で作っています。少し前は6人いましたが、仕事は朝が早くとても大変なので、そのうち3名は色々な事情で辞めてしまいました。

 

★ケーキ屋さんがなくなってしまったらどうするんですか?

→それは困ってしまいますね。そうならないためにいつもがんばってケーキを作っているんですよ。

 

懇切丁寧に回答してくださいました。

 

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・他にも保護者にインタビューをしています。

 

★病院ではどうやって多くの人を案内しているんだろう?

★多くの患者さんを診るための仕組みはあるんだろうか?

★どんな病気が多いんだろう?

★お薬を間違えない工夫はあるんだろうか?

 

こんな疑問を看護師さんをしている保護者に直接インタビューしてみました。

 

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子どもたちは真剣な眼差しで聞いています。

 

・上滑りの探究にならないためにコンセプトがある。

 

さて、図解でこれまでの流れを整理してみましょう。

 

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私たちは、現象の世界であるケーキ屋さんや病院に対して疑問を持ち、調査します。

 

もちろん調査し、発表もします。

しかし、それだけでは上滑りの探究になってしまいます。

 

個別のケーキ屋さんや病院から普遍を取り出さなくてはなりません。

 

・探究の流れ

探究① ケーキ屋さんや病院についての疑問を持つ。インタビューなどで調べる。

探究② 仕組みや構造を見つける。本質の仮の姿

探究③ それをディズニーランドや他の組織に当てはめる。誤謬(ミス)を見つける。

探究④ もう一度深掘りする。もっと本質に近い仮の姿を見つける。

探究⑤ その本質に近い構造をもとに、自分たちの「開智のぞみまつり」の展示を創る

 

ケーキ屋さんにも病院にも

「人にわかりやすく情報を伝えるための仕組みがある。」

「ケーキ屋さんにも病院にも、複数の人が同じ品質で働けるようなマニュアルがある。」

 

こうした共通点を探っていくのです。

その中から他の組織でも応用可能なものを認識していきます。

 

もちろん何種類のケーキがあるの?お医者さんの好きな食べ物は?という質問も価値がないわけではありません。

 

ここで、Form,Function,Change,Responsibilityというコンセプトを使うと

より本質に迫れる認識を得られるのです。

 

「ケーキ屋さんが人を集めるための仕組み(Function)って何だろう?」

「病院が多くの人を上手に案内する仕組み(Function)って何だろう?」

 

「ケーキ屋さんの責任(Responsibility)って何だろう?」

「お医者さんの責任(Responsibility)って何だろう?」

 

 

これらを踏まえて自分たちがのぞみまつりでお客さんを呼ぶために

仕組み(Function)や責任(Responsibility)を考えていくのです。

 

そして、ケーキ屋さんや病院、自分たちで企画するのぞみまつりを終えると

2年生の探究のセントラルアイディア(身に付けてほしい世界観・深く本質的な知識)「私たちは目的のために仕組みを作る」ということを子どもたちは認識するのです。

 

※途中では、長さの単位を使って算数と教科の融合をする。国語と連携して文章を読むなどの活動もあります。

 

巷の探究では、今回紹介したような深掘りがないため大人になった時に何が現象で何が本質か分からなくなってしまうのではないでしょうか。

 

ここにアクティブラーニングの弱点があると開智望小学校では考えて、

そうならないための工夫をいつも意識しています。

 

 

kaichinozomi.hatenablog.com

 

・大人になった時には

 

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 ※以下の本より引用

本質思考: MIT式課題設定&問題解決

本質思考: MIT式課題設定&問題解決

 

 

こうして様々なレイヤー(階層)で物事を考えられる人になってほしいと考えています。

 

今回のブログは以上です。