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●Inquirer's highを生み出す2つの仕掛け~①大きな疑問・小さな疑問②大きな業務・小さな作業

こんにちは、開智望小学校広報担当の野口です。
いつも開智望ブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、毎回開智望小学校の教育について紹介しております。

 

●Inquirer's highの教室風景

2年生の探究は、来週発表を控えています。

 

子どもたちは全員が真剣に作業をしています。f:id:kaichinozomi:20160924043133j:plain

↑の彼が見ているのは、自らディズニーランドに行って、キャストの人にインタビューしてきた結果の資料です。とても真剣に発表資料を作成しています。

 

 

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彼女は、前回のブログで紹介したケーキやさんにインタビューした子です。

 

 

kaichinozomi.hatenablog.com

 

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この班は、手前のリーダーの子がみんなに分業を指示しています。

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話し合って、作業して、また話し合う。

 

こうして発表用の資料は完成していきます。

 

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茨城県の中で一番おいしいケーキ屋さんは茨城県の上の方にある。(仮説)

理由は、北海道と近いから牛乳がいっぱい取れる。(論証)

 

これ、とっても可愛くないですか?

2年生なので、北は知りません。とても子どもらしくで思わずキュンとなりますね。

 

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子どもたちには、思考の形式(プレゼン資料のフォーマット)だけ渡せば、

勝手に分業し始めるのです。

 

まさに、Inquirer's highという状況です。

 


GTO OP   L'Arc~en~Ciel Driver's High

 

Driver's Highを思い出しました。

 

子どもたちの思考が熱くなり、そこには熱中教室があります。

 

教員としては至福の時です。

 

 

子どもたちは40分間集中し続けて、とても授業を終われる状況ではありませんでした。休み時間もいらないし、次の国語の授業よりも探究をやりたそうな顔をしていました。

 

そして「このまま探究したい人?」と訊くと

全員が「はーい!」

こうして次の国語の授業を半分にして、ほぼ全部の班が発表資料を完成させたのでした。

 

来週は、いよいよ発表なのでとても楽しみですね。

 

●Inquirer's highを生み出す2つの仕掛け

①大きな疑問・小さな疑問

②大きな業務・小さな作業

 

さて、タイトルに戻りましょう。

 

彼ら2年生が最初からInquirer's highの状態になれたのではありません。

そこには明確な仕掛けが2つあります。

 

①大きな疑問・小さな疑問

私はたくさんの本を読んできましたが、優れた本は全て大きな疑問と小さな疑問が明確です。優れた論文もまたしかり。

 

たとえば、以前紹介したこの本。

 

未来に先回りする思考法

未来に先回りする思考法

 

 

大きな疑問:未来はどうなるのだろうか?私たちはどう未来を先回りすればいいのか?

小さな疑問:

・未来に先回りする思考法とは?Formの観点

・テクノロジーは社会をどう塗り替えるのか?Changeの観点

・どんな問題をもたらすのは?Causation,Connectionの観点

・未来を予測した上で、個人はどう意思決定すべきか?Responsibilityの観点

 

読書をしながら、これはFormの話だな。これはResponsibilityだな。

いつも考えながら読んでいます。

 

優れた本ほど、構造はシンプルで、大きな疑問と小さな疑問がリンクしているのです。

 

子どもたちにも今回、大きな疑問と小さな疑問を考えてもらいました。

 

大きな疑問:ディズニーランドがたくさんの人を楽しませる仕組みって何?(function)

小さな疑問:

・アトラクションの仕組み

・お店屋さんの仕組み

・キャストさんのCaring

 

こうしてグループで考えていくのです。

 

そうすると論理的思考力が鍛えられ、

「君は、アトラクション、君は、お店屋さん、君はキャストさん」と分業もやりやすくなります。

 

②大きな業務・小さな作業

 

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全体像、先読み、優先順位。

 

知的労働には欠かせない考え方です。

その中でも非定型のプロジェクトでは、上記のようなWBSや業務フローが必要です。

全体の業務を理解した上で、いつまでに誰が何をするのか。

見える化した形にしなければ協働ができません。

 

逆にどんな業務であれ、全体像と優先順位が付けられればいつか完了するんですね。

 

子どもたちにもこのプロジェクトマネジメントの手法を身に付けてほしいので、

いつまでに誰が何をするのか。

これを口をすっぱくして教えています。

 

デシリットルも仮定法過去も忘れてもいいですが、

このやり方を忘れなければ宇宙開発だろうが、企業再生プロジェクトだろうが、

世界中の知的労働を協働できるのではないか、と信じています。

 

今回のブログは以上です。